2001年9月11日 米国同時多発テロ発生による
日本企業の海外IRの影響と今後の対策を緊急提案

今秋も沢山の日本企業が、海外IRということで欧米の投資家に訪問する予定です。今回の事件より、私どもは以下をご案内いたします。

海外ロードショーの実施について

米国の投資家のコミュニティーは、これから1ヶ月間程度は混乱することが予想されます。また今後とも米国内でテロ事件が発生する可能性があります。この間の米国への訪問は中止したほうが賢明でしょう。
さらに状況が悪化し、混乱状態が1ヶ月以上続く可能性もあります。その場合は、年内の訪問もできれば控えたほうが良いでしょう。

日本企業の今後のIR活動

今後1−2週間
米国向けIR活動をストップさせ、状況を見ます。
(ただし米国からの問い合わせに関しては通常どおり対応します。)

2週間後から、中間決算発表時期まで
米国への訪問を取りやめた場合には、逆に米国への情報発信を日本から積極的に行う必要があります。規模別にご案内いたします。

■ すでに米国で知名度が高い、もしくは時価総額の大きい企業の場合
  中間決算発表を以下の形で速やかに伝達する
  • 英版決算短信の準備および電話・インターネットによる決算発表の実施を考慮する
  • 決算短信のリリースおよび電話・インターネットによる会議を行うこと決定した場合、このことをあらかじめ投資家にファックスやe-mailで案内する
  • 決算発表の当日、決算短信の英語版をリリースする
  • また、同日電話・インターネット会議を実施する
■ 米国でのIR活動をまだ展開していない、もしくは時価総額が小さい
  もしくは比較的に低い企業(1000億円以下)

  • 英語版ファクトシート*を作成し、送付する
  • Web上での英語情報を強化し、その旨を投資家にファックスやe-mailで案内する

 

米国への訪問だけが海外IRではありません。上記は地味な活動ですが、投資家の信頼感を得るための着実な方法です。今回の件は悲惨な事件ですが、この機会にどのような状況にも対応できるIRを、また社内的に定着する仕組みを作るのも良いのではないでしょうか。なお、上記の提案は米国だけでなく、同様にテロの対象となりうる欧州にも当てはまります。

*ファクトシートとは
A4 一枚表裏で企業情報をコンパクトにまとめたもの。投資家にとっては企業の最新情報を時間をかけずに理解できるので、人気が高い。

以上

(2001/09/12)